2020年より私立高校が無償化?就学支援金や援助制度をわかりやすく

私立高校 学費 援助 2020年

長男が来年高校受験です。
できることなら公立の高校に行ってほしいですが、志望校に合格できなかった場合は私立高校に行くことになるかと思います。

学費支払えるんだろうか・・・

私立高校の学費を払うお金がない。公立に行ってと息子に話した結果(1)

公立高校の授業料が無料になったのにともなって、私立高校も「高等学校就学支援金」といって学費の援助が受けられる制度があるんですよね。
しかも、2020年度から修学支援金の金額が大幅に引き上げられて私立高校の授業料も実質無料!?なんていう話も・・・。

え、本当なの!?と気になって調べてみたのですが、これがまた非常にわかりにくい!

自分のことなので必死に調べて、なんとか理解できました。
がんばって、できるだけわかりやすくまとめてみたいと思います。

私立高校の学費の相場はどれくらい?

どれだけ援助が受けられるのかという話の前に、まずは私立高校の学費っていくらかかるの?という問題です。

もちろん学校によってまちまちなのですが、平均的な学費の相場を知っておきたいですよね。

平均額は文部科学省の「平成30年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について」という資料で公表されています。

私立高校の学費の平均額(全国平均)

私立高校の学費の平均額(年額)は次のとおりです。

授業料 39万9,152円
施設整備費等 16万8,562円
入学料 16万3,272円
初年度合計 73万986円

2年目以降は「入学料」がなくなるので、約57万円ということですね。

私立高校の学費の平均額(都道府県別)

都道府県別の学費の平均額も公表されています。

最も高いのが東京都で、初年度合計額は 915,237円
最も安いのは愛媛県で、初年度合計額は 474,392円

2倍近く開きがあるんですね!

授業料 施設整備費 入学料 合計
北海道 342,667 67,130 197,078 606,875
青森県 372,647 109,810 57,451 539,908
岩手県 314,769 118,572 95,385 528,726
宮城県 342,476 310,060 68,824 721,360
秋田県 299,600 181,928 154,000 635,528
山形県 404,786 89,421 134,881 629,088
福島県 287,035 113,919 142,941 543,895
茨城県 344,375 291,733 183,333 819,441
栃木県 291,429 253,986 145,714 691,129
群馬県 326,172 224,251 128,308 678,731
埼玉県 378,067 207,419 224,615 810,101
千葉県 315,733 245,574 151,042 712,349
東京都 452,476 212,519 250,242 915,237
神奈川県 445,013 260,433 208,589 914,037
新潟県 308,909 117,963 150,000 576,872
富山県 376,440 69,760 99,500 545,700
石川県 342,667 117,011 70,000 529,678
福井県 282,720 102,250 98,000 482,970
山梨県 323,782 223,030 133,182 679,994
長野県 448,559 210,488 152,353 823,341
岐阜県 309,066 210,105 108,000 627,171
静岡県 407,797 110,187 92,901 610,885
愛知県 407,533 44,576 202,776 654,885
三重県 297,692 249,687 53,077 600,456
滋賀県 402,500 211,400 152,000 765,900
京都府 527,838 197,378 91,872 817,088
大阪府 580,622 26,958 194,917 802,497
兵庫県 401,855 204,054 237,885 843,794
奈良県 411,875 177,250 140,625 729,750
和歌山県 429,578 77,333 157,778 664,689
鳥取県 284,625 162,650 51,250 498,525
島根県 393,600 23,867 86,000 503,467
岡山県 323,291 381,173 85,000 789,464
広島県 389,604 85,243 186,557 662,197
山口県 333,331 108,209 79,750 521,290
徳島県 412,000 159,333 200,000 771,333
香川県 306,000 168,950 128,000 602,950
愛媛県 285,200 150,442 38,750 474,392
高知県 327,750 103,125 138,750 569,625
福岡県 298,292 253,393 37,500 589,185
佐賀県 314,667 196,833 99,707 611,207
長崎県 360,236 66,377 107,174 533,787
熊本県 289,200 193,708 70,476 553,384
大分県 326,357 106,138 123,214 555,710
宮崎県 290,486 122,414 116,607 529,507
鹿児島県 521,263 47,570 99,286 668,119
沖縄県 327,750 131,117 110,000 568,867


参考 私立高等学校(全日制)の初年度授業料等について(平成26年度~平成30年度)文部科学省

【注意!】授業料だけじゃない。「施設設備費等」も高額

私立高校の学費の平均額を見てわかるとおり、学費=授業料ではないんです。
私立高校では授業料のほかに「施設設備費等」という費用がかかります。

しかも「施設設備費等」が結構高額。

初年度は入学金もかかりますよね。

この記事の冒頭で「2020年度より私立高校の授業料が実質無償化」と書きました。
そう聞くと、完全に無料で私立高校に通えるの?と思ってしまいますが、そういうわけではないんです。

お気づきでしょうか?

  1. 授業料
  2. 施設設備費
  3. 入学料


と大きく3種類の費用がかかるうちの、「授業料」が2020年度より実質的に無償化されるという話なんです。

施設設備費や入学料は無償化されませんよ!

ただし、他の援助制度によって「施設整備費」や「入学金」にも補助が出るケースもあります。
詳しく見ていきましょう。

私立高校の学費の援助制度は主に3つある

私立高校の学費の援助制度は、大きく3つに分かれています。

  1. 多くの家庭が受けられる、国からの援助制度「高等学校就学支援金」
  2. 低所得の家庭が受けられる「高校生等奨学給付金」
  3. 都道府県別の援助制度


2020年度から金額が大幅にアップするのが、①の「高等学校就学支援金」です。

順番に詳しく説明していきます。

全国一律で多くの家庭が受けられる「高等学校等就学支援金」

メインとなる1つ目の援助制度は「高等学校等就学支援金」です。

私立高校等に通う生徒に対しては、以前から「就学支援金」として保護者の所得に応じて授業料の援助制度がありました。
その支援金の額が2020年度以降、大幅にアップします。

私立高校 無償化 2020年

参考 変わります!高等学校等就学支援金制度文部科学省

これまでは世帯の年収の目安が

270万円以下の場合
350万円以下の場合
590万円以下の場合
910万円以下の場合

と細かく分かれて段階的に支給額が決められていましたが、

2020年度以降は

590万円以下の場合
910万円以下の場合

この2通りになります。
世帯年収の目安が910万円を超える場合は支給されません。

世帯年収で判断するの?

パンフレットでは「世帯年収の目安」という表現で示されていますが、実際には世帯の「課税所得」で判断されます。
これまでは住民税の所得割額で判断されていたので、この点も2020年度からの変更点です。

課税所得がいくら以下なら高等学校等就学支援金の対象になる?

世帯年収が同じでも、家族構成などによって「課税所得」は変わってくるはずなので、課税所得でどのように判断されるのか基準や計算方法を詳しく知りたかったのですが、いくら調べてもそのあたりの詳しい情報が見つかりませんでした。

MEMO
文部科学省の就学支援プロジェクトチームに問い合わせてみたところ、課税所得の基準はまだ決まっていないという回答でした。(2019.9.18)

よく誤解している人がいるのですが、課税所得が590万円以下、910万円以下ということではありませんよ。
「課税所得を基準として判定する」としているのに、課税所得がいくら以下なら該当するのか示してくれていないんです。

かわりに、「両親・高校生・中学生の4人家族で両親の一方が働いている場合の世帯年収の目安」が590万円以下、910万円以下という示し方になっています。

この条件にぴったり合う家庭ばかりではありませんから、課税所得の基準をちゃんと示してくれないと自分の世帯が該当するのかどうか判断できなくて困るんですけどね・・・。

ちなみに、「課税所得」は会社からもらう源泉徴収票の「給与所得控除後の金額ー所得控除の額の合計額」で求めることができます。

高等学校等就学支援金はいくら支給される?

支給される上限額は「私立高校の平均授業料を勘案した水準」ということで、はっきりと金額が示されていません。
この金額が、2019年9月時点ではいくら調べても出てこないので、おそらくまだ決まっていないのだろうと思います。

MEMO
文部科学省の就学支援プロジェクトチームに問い合わせてみたところ、2020年度の支給上限額の具体的な金額はまだ決まっていないという回答でした。(2019.9.18)

ただ、先ほど紹介した文部科学省の調査結果では、授業料の全国平均額は「39万9,152円」となっていたので、40万円くらいが上限だと考えてよいのではないでしょうか。
(あるいは都道府県ごとの授業料の平均額になるのかもしれません)

ということは、就学支援金の支給額は
世帯の年収の目安が

590万円以下の場合:約40万円
910万円以下の場合:11万8,800円
910万円を超える場合:なし

ということになります。(※予想です)

「授業料」の援助制度である。施設設備費は無償化ではない

就学支援金の上限額はおそらく約40万円と書きましたが、注意したいのは、これは授業料の援助制度であるという点です。

学費の相場のところでも書きましたが、私立高校の学費は「授業料+施設整備費+入学料」です。

たとえば、A高校では

授業料 30万円
施設整備費 20万円
入学料 20万円
初年度合計 70万円

だったとします。

就学支援金の上限額は約40万円ですが、A高校の場合は授業料が30万円なので、支給される金額は30万円。
残りの40万円(施設設備費+入学料)は自己負担ということになります。

そう考えると「授業料」が実質無償化でも、実際には結構高額な費用を負担しなければならないということですね。

低所得の家庭が受けられる「高校生等奨学給付金」

2つ目の援助制度が「高校生等奨学給付金」です。

これは授業料以外の部分、「施設整備費」や「入学料」に対して援助が受けられる制度です。

ただしこちらは生活保護世帯と住民税非課税世帯が対象で、かなり低所得の家庭に限られています。

給付額は以下のとおりです。

生活保護需給世帯:年額5万2,600円
住民税非課税世帯
(第一子)年額9万8,500円
(第二子以降)年額13万8,000円

えっ・・・意外と少ない。

私立高校の学費の全国平均額をもう一度掲載しておきますね。

授業料 39万9,152円
施設整備費等 16万8,562円
入学料 16万3,272円
初年度合計 73万986円

授業料は「就学支援金」から全額援助されるから実質無料になるとして、施設設備費等と入学料を合わせて約33万円。

それに対して、住民税非課税世帯でも年10万円ほどしか給付が出ないんですね。
なかなか厳しいと思います。

ちなみに住民税非課税世帯とは住民税が0円の世帯のことです。
年収の目安で言うと、夫婦と子供2人の場合で年収255万円以下くらいです。

参考 高校生等奨学給付金文部科学省

都道府県別の援助制度

3つめの援助制度は、都道府県ごとに設けられている援助制度です。

都道府県ごとにバラバラの内容なので調べるのが大変ですが、文部科学省のホームページに支援内容をまとめたPDFが掲載されていたので紹介しておきます。

ただし、平成30年度(2018年度)の内容なので注意してください。
2020年度(令和2年度)より、国から支給される「高等学校等就学支援金」の額が大幅に引き上げられるので、都道府県ごとの援助制度の内容も大きく変更される可能性が高いです。

MEMO
東京都に2020年度からの私立高校生への支援制度がもう決まっているか問い合わせてみましたが、国の制度がはっきり決まっていないのでまだ検討もできていないということでした。(2019.9.18)

>>平成30年度(2018年度)の私立高校生(全日制)への各都道府県における支援制度の概略(一覧表)

>>平成30年度(2018年度) 都道府県別 私立高校生(全日制)への授業料等支援

 

特に援助の額が多いのは、埼玉県、京都府、大阪府などです。

埼玉や京都、大阪は授業料だけでなく「施設設備等」の費用にも補助が出るのでありがたいですね。

入学料についても、給付や貸付制度が設けられている都道府県もあります。

私立高校の学費の援助額を試算(シミュレーション)できるサイト

私立高校の授業料無償化を進めてきた公明党のサイトで、学費の援助額を試算できるようになっています。
都道府県ごとの援助額も計算できます。

私立高校 授業料 援助 シミュレーション

>>私立高校授業料無償化のコンシェルジュサイト(公明党)

夫婦それぞれの年収や住んでいる都道府県、子供の数などを入力して、どの援助制度からいくら支給されるという金額が具体的に計算できるので、「結局いくらになるのか」知りたい人は利用してみるといいですよ。

ただし、2019年9月の時点では、まだ現行制度での計算となっていて、2020年度以降の新しい制度には対応していませんでした。

就学支援金に関する問い合わせ先

2019年9月の段階では2020年4月以降の新しい制度についての情報が少なく、わからないことだらけでした。
それに、制度が分かれているため複雑で難しいです。

子供を私立高校に通わせるのに、いったいいくらかかるのか、どれくらい援助が受けられるのかというのは、わが家のように家計が苦しい世帯では本当に重大な問題ですし、一刻も早くはっきりした金額を知りたいものです。

就学支援金について文部科学省のホームページに問い合わせ先の一覧が掲載されていたので、最新情報の問い合わせや、わからない点の相談などは、こちらに電話してみるとよいと思います。

>>私立高等学校における就学支援金(現行制度及び旧制度)の問合せ先一覧

私立高校独自の授業料減免制度も

ここまで、国や都道府県の援助制度を紹介してきましたが、私立高校では学校独自で学費の減免制度を設けていることもあります。

学校独自のものなので、その高校のホームページや学校説明会などで確認するようにしましょう。

よくあるのが、こういったケースで受けられる減免制度です。

  • 成績優秀者
  • 兄弟で通う場合
  • スポーツの実績
  • 一人親家庭


成績優秀者については、入試の成績や、入学してからの定期テストの点数によって全額減免・半額減免になるものなどがあると思います。
入試の成績が優秀でなおかつ「専願で受験して合格した人」など条件付きの場合もあるでしょう。

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