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1日5分で親子関係が良くなる!?ウワサの保護者会「さよなら子育てのイライラ」の感想

ウワサの保護者会

Eテレで2019年10月5日放送の「ウワサの保護者会」
テーマは「さよなら子育てのイライラ」
※再放送は10月12日(土)午後0時30分~

あまり期待せずなんとなく見始めたのですが、とても実践的でためになる内容でした。

1日5分「特別な時間」を子供と過ごすだけで親子関係が良好になりイライラしなくなるというもの。

1日たったの5分ですよ。これはぜひやってみようと思いました!

親子関係を良くする心理療法「特別な時間」とは

今回のゲストは精神科医の賀茂登志子さん。
加茂先生がやっている心理療法に「PCIT」というものがあります。

PCITとは、1970年代にアメリカで開発された親子の関係を良くするための心理療法。
親子相互交流療法です。

Parent(親)
Child(子)
Interaction(相互交流)
Therapy(療法)

主に2歳から7歳の子供とその親が対象で、問題行動のある子供への対処や虐待の再発を防ぐことに役立っているそうです。


参考
はじめましてPCIT親子相互交流療法

この「PC IT」で実施する内容の1つが5分間の「特別な時間」です。

1日5分間、子供と一緒に遊ぶんです。
子供にリードをとらせて、親が後からついていく形で遊びます。

「特別な時間」の具体的な実践方法

「特別な時間」は1日5分、子供と一緒に遊ぶだけ。

「これから特別な時間を始めます。ここにあるおもちゃ、どれでも使っていいよ。」と言って、タイマーを5分にセットしてスタート。

ただ一緒に遊ぶだけでとっても簡単なんですが、親の側にルールがあります。

「don’tスキル」 と「doスキル」

「特別な時間」の間は、親は「don’tスキル」を使ってはいけません。そして「doスキル」をなるべくたくさん使うようにします。

don’tスキル=やってはいけないこと
・命令
・質問
・批判
doスキル= やるべきこと
・ほめる
・繰り返す
・まねる
・説明する
・楽しく

「ほめる」は例えば、「工夫してるね!」とか「おもしろいのができたね!」など。

「繰り返す」は例えば、子供が「空飛ぶビルができたよ」と言ったら「空飛ぶビルができたね」と言う。

「まねる」は、子供が家を作っていたら「ママも家を作ってみよー」と同じように家を作る。

「説明する」は、子供がやっていることを見て「○○ちゃんは赤と黒のブロックを選びました。ブロックが車の形になってきました・・・」など、実況中継のような感じ。

「楽しく」はそのままの意味ですね。子供と楽しく遊びましょうという感じ。

一見、簡単そうに見えますが、5つものスキルを駆使するのは意外と難しいようです。

 

番組では、ある保護者が小学1年生の息子さんと一緒に「特別な時間」を実践していました。家にあるブロックや乗り物のおもちゃなどを使って。

「命令、質問、批判」はNGということなんですが、この保護者さんはついつい「質問」をしたくなってしまって、ガマンするのが大変だったそうです。

「何つくってるの?」とか、確かにきいてしまいがちかも。
「質問」を封じられるのは案外きびしいんでしょうね。

また、Doスキルの方も、「ほめる」と「説明する」しか実践できていませんでした。
おせじにも「楽しく」遊べているとは言いがたく、ちょっとぎこちない感じです。

ところが、これを毎日続けていると子供への接し方がどんどん上手くなり、5日目にはとてもスムーズに「楽しく」遊べていました。

すごい!たった5日でこの変化。

ポイントは「1対1」で遊ぶこと

この「特別な時間」のポイントは、「1対1」で遊ぶことです。

兄弟がいたりすると、1人の子供と1対1で遊ぶ機会ってなかなかないですよね。
それでも「1対1」の時間をがんばって作ることがポイントです。

といっても、5分だけでいいので工夫すればなんとかなるかも。

たとえば、パパが下の子をお風呂に入れている間、上の子と「特別な時間」を過ごす。
5分たったらチェンジして次は下の子と「特別な時間」を過ごす。

あるいは、下の子がお昼寝している間に上の子と「特別な時間」を過ごす。
上の子がテレビやゲームに夢中になっている間に下の子と「特別な時間」を過ごす。

これがもし毎日30分くらい遊ばなきゃいけないなら「無理!」ってなりそうだけど、たった5分でいいならチャレンジしてみようかな?という気になってきますよね。

1日5分 特別な時間 おもちゃ PCIT【PCIT】1日5分の「特別な時間」に最適なおもちゃは?

中学生の子供には?

この心理療法は、主に2歳から7歳の子供が対象ということでしたが、もっと上の年齢の子供と良い親子関係を築きたい場合は、「タイマーをセットして5分間遊ぶ」というスタイルにこだわらなくても大丈夫みたいです。

たとえば、中学生の子供だったら「今から○○しよう」みたいな誘いにはもう乗ってくれませんよね。

そういう場合は、食事の時間を「特別な時間」にすればOKです。
あえて子供に伝える必要もないと思います。
親が勝手に「夕食の間はDon’tスキルは使わないようにしよう。なるべくDoスキルをたくさん使おう」と意識しながら会話するんです。

「特別な時間」の効果は?本当にイライラしなくなるの?

番組で「特別な時間」を実践した保護者の方が、これを10日間続けた感想を話していました。

  • たった5分間だけど邪魔が入らない2人だけの時間だから子供がとても喜んた
  • 毎日子供が「やろうやろう」と誘ってくるから続けられた
  • ほめるのが苦手だったけど5分間だけなら何とかがんばれた。それを毎日やっているうちに自然とできるようになった
  • 「特別な時間」以外の日常生活でも、良い言葉が自然と出るようになってきた
  • 子供が素直に楽しんでくれるので親子関係が穏やかになった
  • 日常生活であまりイライラしなくなった
  • 家の中の雰囲気が良くなってきた

なるほどねー。

子供はほめて育てるのが良いと頭ではわかっていても、毎日常に「ほめなきゃ、ほめなきゃ」と意識するのは疲れてしまうし、「やっぱり難しい。できない」となりがちですよね。

でも、たった5分がんばるだけでいいなら、誰でもできそう。

毎日5分のトレーニングみたいな感じなんでしょうね。

これって結局、親の行動が変わることで子供との関係が変わり、子供の行動も変わっていく・・・ということですよね。

この理屈はいろんな子育て本に書いてあって知っていましたが、今回、具体的な実践方法を知ることができてやっと腑に落ちたと言うか、自分にもできそう!という気持ちになりました。

1日たった5分。

早速明日から実践してみよ♪

 

▼待ってました!賀茂登志子先生がPCITの本を出されました。

 

▼「特別な時間」の続きが放送されました。
ウワサの保護者会 しつけ どうすればいいの親も子もハッピーになる「ちょうど良いしつけ」の方法 ‐ ウワサの保護者会の感想

こちらも非常に勉強になる内容でした!