夏休みの宿題の答えって、普通は事前にもらえるものですよね?
小学生だったら夏休み前の個人懇談会のときに保護者に手渡されますし、中学生だったら問題集と一緒に本人に配布されるのが普通なのかなと思います。
ところが中学3年生の息子が、社会科だけ答えをもらっていないと言うのです。
夏休みの宿題の答えがもらえないからやる気にならない!?
息子が言うには、社会科の夏休みの宿題の答えは、始業式の日にもらえるけれど、その2日後に宿題の確認テストがあるそうなんです。
3年生の夏休みの宿題はこれまでの総復習ですから、1~2年生で習ったものも含めて範囲がとても広いし、ボリュームも多いです。
早いうちからどんどん覚えていかないといけません。
ですが息子は、「答えがなくて合ってるかどうかわからないから暗記する気になれない」と言います。
さらには、「答え合わせできないのに、この宿題やっても意味あるのかな・・・」と社会科の宿題をすること自体に、もうやる気がなくなってしまっています。
息子の言い分はもっとも。
中学生は夏休みの宿題の答えを丸写しする?
今回、5教科の夏休みの宿題の中で、事前に答えが配布されなかったのは社会科だけでした。
社会科の先生は、生徒に対して「先に渡したら答えを写すだろ?」と思っているわけですよね。
生徒にしてみれば、先生から信用されていないことがまず悲しいだろうと思います。
中学3年生ですよ。
ずいぶんレベルの低い扱いを受けるのだな・・・と悲しくなってしまいます。
もし一部に答えを写す子がいたとして、そういう子は答えが配布されなかったら自力でまじめに宿題をするのでしょうか。
今回は始業式に答えが配られるということでしたが、結局始業式までなにもせずに放っておいて、答えをもらいしだい写すだけなのでは?という気がします。
答えを渡す前に宿題を提出させて、やったかどうか確認する方式にしたとしても、やっぱりやらない子はやらないでしょう。
友達に見せてもらって答えを写したり、適当にでたらめな回答で埋めて提出したりすることもできてしまいます。
そういう一部の子への疑いのために、ちゃんとやろうとしてる子が迷惑するのはおかしな話です。
始業式に答えを渡すなんて、わたしに言わせたら最悪です。
信用できないから答えを渡さないのであれば、夏休みであっても学校に宿題をもって行けば先生が丸付けをしてくれるぐらいの対応はお願いしたいところです。
それも、1冊やり終えてからではなく、途中でもこまめに丸付けをしてほしいです。
それでも、まじめな生徒としては、それだけのためにいちいち学校へ行けなければいけないので貴重な時間をムダにすることになりますが。
すぐ答えあわせができない夏休みの宿題なんて意味がない
普通は、数ページずつ答え合せをして、まちがえたところを理解して覚えて、次の問題を解いていきますよね。
問題集も、そういう前提で作られているものが多いと思います。
単元ごとに、最初は基本問題、次に応用問題、そして入試対策問題・・・みたいな感じで。
1冊完成したら、まちがえた問題だけもう一度最初から解き直したりもします。
これを何度も繰り返して知識を定着させていきますよね。
ところが答えがなかったらこれができないんです。
こんな勉強、やる意味がありますか?
夏休みは40日近くあるんですよ。
始業式に答えをもらって答え合わせしたとしても、何十日も前に解いた問題のことなんてもう覚えていません。
たとえば選択問題で「ウ」を選んだけど正解は「ア」だった場合。
すぐに答えあわせをすれば、どうして「ウ」を選んだのか、「ここで勘違いしてしまったんだな」とか、「これとこれは知ってたけど、ここを覚えていなかったから間違えたんだな」とか、いろいろ気づいてそれが学びにつながります。
でも、何十日も前に自分が「ア」ではなく「ウ」を選んだ理由なんて思い出せますか?
だから答え合わせはすぐにやらないと意味がないんです。
答えが付いていなくても教科書で調べたらわかるという人もいますが、調べたら簡単にわかる問題もあるけど、わからない問題もあります。
特に、たくさんの知識を組み合わせて答えを導き出す応用問題などは、教科書でサクッと調べてわかるものではありません。
こういうものをいちいち時間をかけてあれこれ調べて、しかも調べた結果があっているのかどうか確信が持てない状態で40日近くある夏休みが過ぎていく。。。
わたしだったら、受験前の大事な夏休みにこんな効率の悪い勉強は絶対したくないです。
夏休みの宿題の答えがもらえなかったとき、わたしはどうしたか
何十年も前のことですが、わたしも夏休みの宿題の答えがもらえなかったことがあります。
高校2年生か3年生の夏休みだったと思います。
国語の先生が、現代文の問題集の答えをくれなかったんです。
ちなみに自分で言うのもなんですが、わたしは受験勉強はまあまあがんばってやってきた方かなと思います。
高校時代の夏休みは、図書館や自習室に通って毎日朝から晩まで勉強していました。
で、そんなわたしが、答えのない現代文の問題集をどうしたかというと・・・
1ページもやりませんでした。
そんな無駄なことに時間を費やすくらいなら、ほかの勉強をしたいと思ったんです。
夏休みの宿題を白紙で提出したら先生に叱られるだろうけど、別にそれでもいいや、と思いました。
勉強は自分のためにやってるんです。
行きたい大学に合格するために。
先生に叱られるとか叱られないとか、そんな理由で勉強しているわけではありません。
問題集を白紙で提出したわたしは、案の定、職員室に呼び出されました。
ですが、叱られたというわけではなく、「これはあなたの戦略なのよね?」と、なんだかよくわからないことを言われたのを覚えています。
たぶん先生も、わたしが自分で勉強をがんばっていることは承知していたと思うので、決して宿題をさぼったのではなく、意味がないと思ってやらなかったのだということを理解し、その上で何も言わないわけにはいかないので一応職員室に呼び出した・・・というところなのかもしれません。
わたしの高校時代の国語の先生も、息子の社会科の先生もそうですが、「答えを先に渡すと丸写しして夏休みの宿題をちゃんとやらない子がいるだろう」という考えにとらわれている先生は、答えを渡さなかった結果、ちゃんとやろうとしている子はどうなるだろうか、という視点が抜けているのではないでしょうか。
中学生の夏休みの宿題の答えを事前に渡さないと結局どうなるか
中学生の夏休みの宿題の答えを事前に渡さないとどうなるか、わたしの考えをまとめます。
まじめにやらない子
結局まじめにやらない。
始業式に答えをもらいしだい写す。友達に見せてもらうなど。
ちゃんと勉強したい子
その宿題はまじめにやらない。
すぐに答えあわせができない問題集をやっても意味がないから他の勉強をする。
どちらのタイプの子供にとっても、その宿題は意味のないものになるというわけです。