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香川県のゲーム条例について子どもの意見を聞いてみた

香川県 ゲーム依存症 条例

2020年1月10日に報道された香川県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」の素案が話題になっていますね。

この件について、中学生の息子の意見を聞いてみました。

ちなみに息子は小学生のときゲームにハマっていた時期があります。

香川県のゲーム依存症対策条例(素案)の概要

報道されたのはこのような内容です。

条例の対象は高校生以下の子ども。
1日のゲームやネットの使用時間を平日は60分、休日は90分に制限する他、夜間の使用についても高校生は午後10時以降、中学生以下は午後9時以降はゲームをさせないよう保護者に求める方針だ。罰則規定は設けない。

ITmediaNEWSより

ツイッターでの反応は?

ツイッターではこの条例案に反発する声が大きいようです。

  • 私的な時間の使い方まで政治が口出しするのはおかしい
  • ゲーム=悪と決めつけるのはおかしい
  • 香川県から若者が流出する
  • ゲームの時間を減らしても勉強時間は増えない
  • それより公園でサッカーや野球をできるようにするべき
  • 実効性がない。親ではなくゲーム会社に規制を設けるべき

ちょっと的外れかなと思う意見もあれば、「確かに」と納得できる意見もあります。

子どもは香川県のゲーム条例案をどう思う?

子どもの意見も聞いてみたいと思い、中学生の息子にもこの条例案についてどう思うかたずねてみました。

ちなみに息子は小学校高学年のころゲームの使用ルールを守れず、わたしと何度も衝突し、最終的にゲーム機を処分した経緯があります。

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中学生になってから自分のスマホを持つようになり(これも持たせて良いものかどうか悩みました)、今はたぶんゲームもしていると思います。

ただ、自分で「スマホ使い過ぎかも…このままではダメだ」と感じたのか、「禁欲ボックス」なるものを購入して、テスト前は何日もロックしてコントロールしているようです。

タイマー式禁欲ボックス「タイムロッキングコンテナ」中学生息子の感想

 

そんな息子に「この条例案どう思う?」と聞いてみたところ

「うん、いいんじゃない?」

「みんなが同じ条件で1時間までになるならいいと思う」

と、意外な反応。

息子が言うには、周囲の友達が長時間ゲームをしてレベルを上げたりしているのに、自分は時間を制限されていて納得いかなかったと。
自分ももっと長時間プレイできれば友達以上にもっとレベルを上げられるのに。

だから、友達もみな同じ条件で1時間までになるなら公平だし焦らずに済むという意見でした。

でも罰則もないし実効性がないって言われてるけど・・・

「あー、じゃあ意味ないか~」

「ゲーム=悪」とは思わない

わたしは子どものゲーム使用を制限する親ですが、ゲーム自体が悪だと思ったことはありません。

ゲームは楽しいです。
わたしも出産する前は時間がたくさんあったのでゲームを長時間やったことがあります。
ゲーム性を取り入れた学習のアプリなども積極的に活用したい方です。

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でも、「ゲームのやりすぎ」は問題だと思っています。
おそらくほとんどの保護者はそうですよね。

今どき「ゲームが絶対的な悪だ!」なんて思っている親はほとんどいなくて、

  • 節度をもって楽しんでほしい
  • 生活に支障が出るほど長時間やらないでほしい
  • やりすぎるとゲーム依存症になるのではないかと心配

それで何とか対策したいだけなんですよね。

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今回の香川県の条例案も、ゲームを禁止しているわけではなく「ゲームのやりすぎ」を防ごうというもの。

でも、「トンデモ条例」などとものすごく批判されています。

もちろん、本来は子ども自身が「こんなに長時間ゲームをしてると良くないな」と気付いて、自制できるようになればいいわけですが、どうなれば「これではマズい」と気付くようになるのでしょう?




子ども自身がゲームのやりすぎに危機感をもつことはあるのか

これも息子に聞いてみました。

どうなれば子どもが自分で「ちょっとゲームやりすぎかも…控えよう」って思う?

「成績が落ちてきたらゲーム控えないとヤバいって思うかな~」

「あーでも小学生のころは成績のこととか全然気にしてなかったし…」

そうそう、やるべきことがあってゲームに時間とられてる場合じゃないって思うと自分でやめられるけど、小さい子はそれがないからねー

「小学生のころだったら、友達とくらべて明らかに時間が長かったらヤバいかもって思うかな」

たとえば、自分が1日3時間以上ゲームをしているとして、
友達同士が「昨日オレ、2時間もゲームしちゃったー」「え!?それヤバくない?オレ30分しかやってないけど」「2時間はヤバいって!」みたいなやりとりをしているのを聞いたら危機感をもつだろう、ということでした。

なるほどねー。
周りの友達とくらべてどうなのかってことが重要なわけね。

だとしたら、

1日のゲームやネットの使用時間を平日は60分、休日は90分に制限する

と具体的な時間を示した香川県の条例案も、それほど「トンデモ条例」ってわけでもないのかもという気がしました。

ゲームの制限は親だけの責務? 香川県のゲーム依存症対策条例(素案)より

ただ、「親だけの責務」みたいに定められているのは納得いきません。


参考
香川県ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)素案について

素案の該当部分を引用します。

第 18条
保護者は、子どもにスマートフォン等を使用させるに当たっては、子どもの年齢、各家庭の実清等を考慮の上、その使用に伴う危険性及び過度の使用による弊害等について、子どもと話し合い、使用に関するルールづくり及びその見直しを行うものとする。

2 保護者は、前項の場合においては、子どもが睡眠時間を確保し、規則正しい生活習慣を身に付けられるよう、子どものネット・ゲーム依存症につながるようなスマートフォン等の使用に当たっては、 1日当たりの使用時間が 60分まで(学校等の休業日にあっては、 90分まで)の時間を上限とするとともに、義務教育修了前の子どもについては午後 9時までに、それ以外の子どもについては午後10時までに使用をやめるルールを遵守させるものとする。

つまり、

  • 子どもと話し合って使用ルールを作りなさい
  • ルールは1日60分まで(休日は90分まで)、午後10時まで(中学生以下は9時まで)としなさい
  • ルールを守らせなさい

これ全部、保護者だけの責任みたいな書き方になっているんですよね。

条例案全体を通しては、県や学校、医療者などの責務、ゲーム会社の役割なども定められているので、「みんなで1日60分まで、午後10時までという目安を共通認識としましょう」くらいの書き方なら良かったのにと思いました。