中学校の運動会で、大型のピラミッドやタワーを作る組体操、騎馬戦、棒倒しなど、危険な競技の事故が問題になっていますね。
「迫力があって面白い」とか「感動した」という保護者もいるようですが、わたしはもし自分の子供があんな危険な競技に参加させられるとしたら、心配で学校に抗議するかも・・・。
でも、うちの子の中学校はそんな心配まったくなくて、かなりゆる~い運動会なんです。
平日開催。子供が楽しいだけのゆるい運動会
うちの長男の中学校の運動会は平日に開催されます。
なので、見に来ている保護者がとても少ないんです。
両親と祖父母でレジャーシートを敷いて・・・といった感じではありません。
立ったまま保護者同士でおしゃべりしながら見ていたり、ちょこっとのぞいてすぐ帰るといった感じ。
子供たちが楽しいだけの運動会です。
息子に聞いてみたところ、運動会の練習時間はトータルで5時間ほど!
大規模な組み体操や騎馬戦を実施している中学校とくらべると、笑っちゃうような練習時間ですよね。
でも、子ども自身は毎年楽しく参加しています。
どんな競技を実施するかは生徒会が決めているそうです。
今年度は全員参加の競技は1つで、あとは好きなものを選んで参加する方式でした。
一番盛り上がるのは部活対抗リレーで、各運動部から4人ずつ出場します。
これも真剣に速さを競っているのは陸上部とサッカー部くらいです。
剣道部なんて防具つけて竹刀を持ちながら走るそうですし、遊びみたいな感じですね。
子供が楽しむだけのゆるい運動会はけしからん!?
わたしはこの運動会、とっても良いと思うんです。
平日ですし、子供本人が「来なくていい」と言うので見に行ったことはないのですが、学校が写真を販売してくれるので、いつも写真で運動会の様子を見させてもらっています。
自分が中学生だったころの運動会なんて、もう苦痛で苦痛でたまらなかった思い出しかないから、こんなに楽しめる運動会、うらやましいです。
運動会の写真を見て、子供が笑ってるのを久しぶりに見た!と話すお母さんもいました。
中学生と言えばもう思春期で、家では親とあまり話さなかったり笑顔を見せてくれることも少なくなりますものね。
生徒会が考えてくれた競技を、体育や学活の時間に5時間ほど練習して、運動会当日は大笑いして楽しむ。
- よく訓練された一糸乱れぬ整列や行進
- つらくても歯を食いしばってがんばる姿
- 迫力のある組体操の大技
運動会にこういうものを求めている保護者にとっては、「なんだ?この気の抜けた運動会は」「けしからん!」という感じかもしれません。
確かに1つのことに向けてみんなで力を合わせてがんばる経験も大切でしょう。
でも、考えてみてください。
子供の頃、行進や組体操の練習って、先生に怒鳴られながらやりませんでしたか?
なんでこんなことしなきゃいけないんだろう…って思いませんでしたか?
自分でやりたいと望んだわけではなく、全員強制的にやらされるものですよね。
つまり、先生に怒られるから仕方なくやってるだけという子も多いはず。
無理やりやらされてるだけでは・・・?
自分たちでやろうと決めたことにがんばってチャレンジした結果であれば、よくがんばったね〜と感動します。
でも、先生に怒られるから仕方なく言うことをきいて軍隊のようにピシッと整列させられたり、危険な競技をやらされているのを見て、感動なんてできません。
運動会は子供のためのもの。だから平日にやればよい
組体操の大技や一糸乱れぬ行進を行うのは、保護者に「すごい!」と言われたい学校の先生のエゴのように思えるのですが、どうでしょうか?
エゴという言い方はちょっときついかもしれませんね。
でも、保護者からの評価を気にしていることは確かだと思います。
急にゆるい運動会に変わると「なんだこのダラけた運動会は」「先生は手を抜いて適当に指導しているのでは?」なんて言ってくる保護者もいるでしょうし。
でも、運動会はそもそも誰のために実施するものなんでしょう?
教育の一環なのですから、当然子供達のためですよね。
だったら、保護者の評価など気にせず子供達が主体となって実施するのが本来の姿ではないでしょうか。
話題の麹町中学でも「教師や保護者は楽しませなくていいから生徒が楽しめる運動会を」という理念で実施されていると聞きました。
>>ウワサの保護者会「激論!運動会」の感想。運動会は誰のため?
ただ、土日に運動会を実施すると見に来る保護者が多くて、やはり「保護者に見せるもの」という意識になってしまうかと思われます。
なので、中学生の運動会は平日に実施するくらいがちょうどよいのではないでしょうか?